2008年1月3日木曜日

動画, TONY JAA


ヨン様ファンの方々が韓国を目指すように、ワタシもたった一人の人を知ってタイを目指したのがすべての始まりでした・・・ その人の名は



TONY JAA「知ってる人手ぇ挙げて」って言ったら10人ぐらいはいそうですね。100人中(笑)タイを代表する格闘技、ムエタイを駆使したアクション映画「マッハ!!!」「トムヤムクン!」タイトルからして人をバカにしてます。「マッハ!!!」はともかく「トムヤムクン!」って何だよ?みたいな・・・「相撲が題材なら“ミソスープ”かよ」って言った人もいました。だけどこれが原題なんだからしょうがないじゃん。ゴルマイで初めてタイ人を知った人は「わぁ、美形」って思って驚いたと思いますが私はもっと驚きましたよ。だって、私のタイ人の基準は彼だったんですから。

ゴルマイは世界遺産に登録してもいいくらい美しいのはわかってますが、同じ国の人とは思えないでしょ?日本ではおバカ映画として、一部のアクション映画ファンに支持された以外はあまり話題にもならず終わりました。2本目の「トムヤムクン!」は前作より制作費をかけたにもかかわらずさほど話題にもならずに終わりました。王様のブランチに出演したり、ジャニーズの「スカJ」とかって番組にも出ましたけどね。今はもうアクション映画でお客は呼べないんですね。ジャッキー・チェンの頃は新鮮だったんでしょうけど。私だってアクション映画なんて興味もなかったし、タイなんてタイ料理食べるくらいでわざわざ行こうなんて思ったこともないですよ、ホントに。偶然・・・なんですよね。映画を見に出かけて、見たいものが満席で2時間待たなくちゃいけなくて。


それもイヤだし、じゃぁ、空いてるこっちにしようって観た映画だったんです。始まって10分は「失敗したなぁ」って思いました。つまらないし、言葉もなんかわけわかんない。中国でも韓国でもない。これってどこの映画って思ってたんですよね。でも、中盤のこの人のずば抜けた身体能力を見たとたん、なんかこう・・・ベタな言い方だけど感電したみたいになっちゃって・・・。すごい、すごい、すごいって・・・この映画の宣伝文句は「NOスタント、NOCG、NOワイヤー」つまり、すべてのアクションを彼は生身で演じていたわけ。なぜって、彼は元々顔を出すことのないスタントマンだったから。そして、さらに私が彼に惹かれたのは彼がタイの中でも被差別地域の出身だったから。ご存知の方も多いと思いますが、タイは身分社会でもあります。学歴は大卒が当たり前。お金持ちはどこまでもお金持ち、貧しい農家はどこまでも貧しいまま。地方に行けば行くほどそうなんですね。タイでは色が白いことが憧れの対象となり、従って彼のように生まれながら肌が浅黒い地方出身者はたとえスターになっても「田舎者」です。ゴルマイが日焼けを嫌うのはそのためだと思います。色が黒い=田舎者。だからTONYは、公開された映画がタイの興行成績歴代2位と言う成功を収めても女性には人気がありません。その代わりと言ってはなんですが、フランスや韓国ではものすごく人気があるんですよ。でも、それでも彼は「タイの文化や古式ムエタイの美しさを世界に伝えたい」と、海外からのオファーを断り続けているんです。その精神力って、私はすごいと思います。「僕は田舎者ですよ」と笑って言える彼が、本当に大きく見えました。10月に中国で開かれたアジアのアクションスターを一堂に集めた【Martial Arts Global Celebration】で、Best Action Actor 賞を受賞し、子供の頃から憧れていたジャッキー・チェンに祝福されたってニュースを見て、本当に嬉しくて・・・あきらめないでよかったね、って。

授賞式のTONY。本当にいいものを着るようになりました・・・



ゴルマイの「ONE BY ONE」はムエタイをテーマにしてると言うことですが、FFYの中のGolfのアクションはTONYの型をコピーしていますし、2人でダンサーに肘打ちかますのもTONYの映画の中に出てくるものです。

何より嬉しかったのは、Mikeの部屋・・・居間かな?にTONYのポスターが飾ってあって、レポーターが「これはJAA PHANOM(タイでの名前)だね」って言う言葉にMikeたちがポスターと同じポーズを取ったこと(笑)ありがとう、Mike。キミはいい子だと思ってたよ好きな人が好きな人にリスペクトされてるって言うのは、すごく嬉しいものです。見た目はまったく違うけど、私にとってはみんな大好きなタイの人です。 去年の4月に2作目の映画のプロモで来日した際、映画関係のお仕事をしている友人のコネでTONYにインタビューすることができました。もう、一生の思い出です。その時のTONYは映画の中の荒々しさなど微塵もなく、とても静かに話す人でした。インタビューが始まる前に、彼が自ら私達プレスに「オハヨウゴザイマス」と握手をしてくれました。大きくて厚みのある手でした。私は舞い上がってしまい、満足に顔を見ることもできないでずっと後ろのポスターを見ながらインタビューしていました(笑)もったいないなぁ・・・配給会社の方が「そろそろ時間ですので」と巻き始めたとき、本当に寂しくて泣きそうでした。でも、あくまで「仕事」で参加しているのでファンであるような振る舞いはできないし・・・最後に握手をしたときに「ポップガンマイ、チョークディーナカ」(また会いましょう、幸運がありますように)と言うのがやっとでしたがTONYは「コップクンカップ、サワディーカップ」と・・・。その場で気を失うんじゃないかと思いましたよ、幸せで(笑)

 インタビューでもポーズを取らされるのはアクション俳優の宿命。これは「酔拳」


すべては彼から始まった私のタイ生活。みなさんも、もし機会があったら彼の映画を観てみてくださいね・・・。

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