2007年12月29日土曜日

ムエタイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア


ムエタイ(英語: Muay Thai,Thai boxing、タイ語: มวยไทย)は格闘技の一種でタイの国技。 発音的にはムワイタイが正しいが、日本ではムエタイの語で定着している。 直訳するとムワイはクメール語で1を起源とし、1対1の格闘のことであるため(たとえばプラーン(レスリング)のことをムワイプーランという)「タイ式の戦い」となる。元々は他国の侵攻に対抗するための古式ムエタイだった。ヨーロッパに知られタイボクシング(Thai boxing、タイ式ボクシングの意)と呼ばれることが多い。日本ではタイ式キックボクシングともいわれるケースがあるが、正しくはタイ式ボクシングである。キックボクシングはムエタイを元に日本風にアレンジしたものであり、厳密には違う競技である。(理由は後述)。両手、両肘、両脚、両膝の八箇所を用いて相手と戦う





タイにおけるムエタイ


タイの地方では一般的なスポーツで、日本人の子供が剣道柔道空手に通うのと同じ感覚で地元の講師の元に通う。また祭りなどの際に、人集めの催し物として行われることが多い。年齢、体格が似たもの同士が相手として選ばれる傾向がある。
試合に対する賭けが頻繁に行われ、八百長試合も多いとされる。反面、利害関係の発生により八百長が少ないのではとの意見もある。実際に八百長を疑われる試合では観客からのブーイングにより試合が成立しないこともある。村の試合では、ときに日本の相撲の花相撲に演出が加えられた試合が行われることもある。
ムエタイのタイ国内での社会的ステータスは必ずしも高くない。これは競技が賭博の対象とされており、貧困層のスポーツと見なされているためである。実際にバンコクの二大殿堂では、スポーツとしてではなく賭けの対象として観戦している観衆が大半を占める。そのため富裕層は、日本の親が礼儀を学ばせるために子弟に武道を学ばせるようには、ムエタイを学ぶことは滅多にない。しかし富裕層が海外留学した際、タイ出身と自己紹介するとたいていムエタイ経験を問われ、タイの文化として海外では高く評価されている事実に驚き、帰国した際にムエタイを学ぶ学生も多い。講師も日本の武術と同じく、服従の対象である[要出典]。男性中心の競技で女性のプロ選手はまれだが、地方の人集めの試合なら女子児童・生徒の参加も比較的認められる。村対抗、学校対抗の試合は頻繁に行われ、賭けが少ない為、八百長が比較的少ない。さらに、国境の町などでも他国との親善試合がよく行われる。




ムエタイの文化
ムエタイ選手は試合開始前にワイクルーと呼ばれる踊りを踊る。この踊りには自分のトレーナーに感謝を捧げ、神に勝利を願う意味があり、試合前の闘争心を高める効果があるとされる。


ムエタイの魅力
ムエタイは立ち技世界最強と名高い。しかし、ボクシングのような打ち合いはあまり期待できない。ムエタイの試合は5ラウンドあるが1、2ラウンドは様子見に終始する。これは賭ける客がその様子を見て選手の調子を判断しどちらに賭けるか決めるという意味合いもある。そしてそれ以降のラウンドは延々と首相撲の攻防が繰り返される試合がほとんどであるから、派手な殴り合いを期待をして観戦すると、首相撲が頻繁に行われる馴れ合いの試合に見えることがある。
しかし首相撲の攻防にはとても技術的な駆け引きが行われており、レベルが高くなればなるほど、まずまともに攻撃を食らうことはない。その上タイ人は基本的に小柄であるため、ボクシングの重量級などで見られるような試合でのKOはほとんどなく(というよりKOが頻発すると八百長が疑われてしまう。)、判定にもつれこむ。判定試合がほとんどであるにも拘らず、会場に熱気があるのは、興行が賭けによって成り立ち、またクリンチに見間違える首相撲が、実は高い技術のぶつかり合いだからある。


古代
詳細は古式ムエタイを参照

[編集] 近代ムエタイの完成
1921年に、第一次世界大戦への参戦のために武器を大量に購入することが必要となってきたため再開。その資金捻出のために国王ラーマ6世がムエタイのトーナメントを開催した。この大会の試合はボクシングのリング上で行われ、時間も測り、レフェリーも置かれた。これがスポーツとしてのムエタイの始まりといってよいだろう。1929年には、拳の保護のためにそれまで使われていた木綿のひもがグローブに改められ、現在の形に近くなった。また、この年にルンピニースタジアムが建設された。
1936年、国名がシャムからタイへ。以降ムエタイの名称ができる。
1945年12月23日に、ラジャダムナンスタジアムが建設された。初めは野外競技場だったが屋根は後に増築された。
1955年、競技ルール(投げ技関節技を禁止、体重制、ラウンド制)ができる。






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